わくわく木版画

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木版はがき:てっせん

木版はがき「てっせん」
200円

前回、初めてのブログだったので操作方法もあやふやなままに、
試しに「てっせん」の画像を取り込んでみたら、枠をはみ出すように挿入されてしまった。

そうか、スキャンしたままではだめなんだな。
先日、知り合いに教えてもらったリサイズした画像を使うべきだったんだ。
と、気がついたもののどのように修正すべきか、まだ知恵がついていない。
とりあえず、記念として5/17の巨大画像はそのままにしておこう。



さて、この「てっせん」、最近は季節になっても見かけることが少なくなった。
都会に住み慣らしていると、園芸家の庭を眺める機会もほとんどない。
花は花屋で見るようなところがあるから、目にするチャンスがなかなかないのである。

花屋にあるのは、たいてい「クレマチス」。私はあまり好みではない。
ぼってりとして、なんだかだらしない印象がある。

てっせんはもっと小ぶりだが、シャープで引き締まったフォルム。
色合いも濃い藍紫が一般的で、クレマチスより凛とした姿だ。




この画像は手摺り木版で作ったはがきである。和紙はがきだ。
版画の場合、描画と違って色を整理し、省略して何版かに収めなければならない。
一筆、一筆を微妙に色調を変化させて・・・という描画の手法は、版画ではできない。

何色・何版に分けるかは制作する人の感覚にもよるし、制作の意図によっても違ってくる。
ちなみに、この画は実用のはがきのカットであるから、
やたらと複雑にすれば手間がかかりすぎて価格が高騰してしまう。


はがきの制作に当たっては、この価格と手間のせめぎあいが一番の留意点。
なるべく少ない手間で、より効果的な版分解を旨としている。
この「てっせん」は4版である。

黄・茶・オリーブグリーン・藍紫。落款は別である。
すでにずいぶん枚数を摺った版なので、少々エッジが磨耗し、
アウトラインのシャープさが感じにくくなってきている。